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はじめに

このページは分譲マンションの管理組合様・修繕委員会様向けページとなります。

  • よくある誤り
  • 元請・下請け・工事の形
  • 工事までの流れ
  • 価格の違い

①修繕を安易に先に延ばす
管理組合あるあるで一番多い事です。自身が理事のメンバーにいる時に決めるのではなく、ただの先延ばしにしてしまう事から、先に延ばす事で得をしていると考えてしまう人も多いです。例えば、健康診断を先に延ばしたり、大きな病気になっているのに先に延ばして良い事はありますか?修繕は、今ならこの工事で済むが、これ以上悪化したら施工方法が変わってしまう事があります。この点から修繕時期は安易に先に延ばさい事が無難です。

②大規模修繕工事の適正時期
新築の場合は10年以内となります。理由は、平成12年4月に施工された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、住宅事業者は全ての新築住宅に対する10年間の「住宅瑕疵担保責任」が義務づけられております。住宅を供給する住宅事業者は瑕疵があった場合、事業者の責任で補修(改修)工事を行います。この責任をしっかり追及するためにも新築からの工事では検査だけでも10年以内に行っておかないと住宅事業者が責任逃れをしてしまいます。国土交通省の推奨する長期修繕計画案では大規模修繕工事が12年周期で作られるので、新築から12年を予定しているマンションがありますが、それでは責任を負えません。ここからは施工する側の意見になりますが、新築時のマンション工事では12年も耐久のある材料で施工を行っていないので、シーリングや鉄部塗装などは耐用年数が過ぎた状態になります。

2回目・3回目の場合には、10~12年が妥当と言えます。現在は、15~20年周期のマンションも増えておりますが、この15~20年周期のマンションは、その耐用年数のある大規模修繕工事を行っております。しっかりとした材料や工法で施工を行えば、耐久年数を延ばす事はできますが、通常の工事では10~12年となります。このあたりでも雨漏りしていないとか、大きな見た目の劣化がないを理由に修繕工事を先延ばしにするマンションが多いですが、対応する工事が増えるだけなので正しい判断とは思えません。

③オリンピック後に安くなる説
これは大規模修繕工事には関係ありません。大規模修繕工事など、修繕を行う施工業者と新築工事を行う業者は基本的に別物です。大手ゼネコンでは影響はあるかもしれませんが、修繕業者の中ではこの数年で足場の価格・塗装の価格・防水の価格など様々な施工に対して価格の大きな変動はありません。それどころか修繕費用が安いという動きのが多く、これから上がって行く事さえ予想されます。

④全面打診検査のルール
マンションでは、タイル面やモルタル(塗装)面が道路や歩道に触れているマンションでは、外壁の落下防止の対応として打診検査が行われます。この打診検査は10年に一度など建築基準法では決められており、この事から定期的に足場を組んで調査をします。ただ、調査だけではもったいないのでそのまま大規模修繕工事を行ってしまうマンションが多いです。実際には、全面打診検査の方法は、ロープ作業(ロープアクセスページ)や赤外線カメラによる検査も可能です。今後はドローンを使用した検査も増えると思われます。このような方法で行うと、費用が半分以下や3割程度で検査を行えてしまいます。
※全面打診検査を行うのは、一部の検査で異常があった場合です。

⑤施工会社は実績のある大手がいい
大規模修繕工事を行った事がない会社に頼むのは怖いです。それは賛成しませんが、よくあるルールとして、年間〇〇棟の大規模修繕工事を行っている、〇〇億円以上の売り上げがある。過去3年間で・・・といった、大手施工会社しか対応できないほどの基準を作る事です。このような基準を病院で例えると手術や入院は有名大学病院では対応しないというのと同じことです。安心を求めてブランドにこだわってしまう。大学病院でも1年目の先生や学生が勉強のために触れることもあります。工事も一緒です。このような高い基準を作りだしたのはコンサル会社や管理会社と言われております。十数年前までは工事は管理会社にお願いする事が一般的でした。インターネットの復旧に伴い管理組合などが知識をもち標準価格を知った事で、管理組合が主体となって動くこととなりました。そこでコンサル会社や管理会社は高い基準を作り業者を繋がりのある会社にしむけるように対応しました。談合のようなものです。不安要素にある、会社の倒産については現在保険商品が多くあり、その不安をカバーできるようになりました。施工会社を選ぶときは大中小の会社に問い合わせをし相見積もりで比べ、規模だけで見ないほうが良いでしょう。

一般的には、組合から工事をお願いするのは、管理会社になります。
管理会社で施工をお願いした場合には、管理会社にも施工をお願いしている施工業者がいます。この施工業者を施工業者Aとしますと、施工業者Aは管理会社から仕事をもらう事で受注を増やしているので、さらに下請け業者Bがおります。この下請け業者Bで施工を行う事が多いですが、忙しい時期などはBも対応ができなくなり、施工業者Cが出てきます。実際はCの下のDまでは出てくる事があります。

この施工のどこに安心がありますでしょうか?

最初から施工業者Aにお願いをすれば費用は抑えられます。その仕組みを下記の図で紹介します。

通常、施工を行う業者ではこの4タイプに分かれるかなと思います。その中でも、町場と言われる一般的な工事から、大手ゼネコンなどの公共事業の工事を行う業者まで様々です。

そして組織図としては、

このように、工事を請けた施工会社Aが、いくつもの専門業者に工事を発注し施工業者Aがその監督を行う事が一般的です。施工業者Aで自社施工をうたい自社のみで施工を行う会社は規模が1,000人を超えるような規模ではないと通常行えません。数百人いるような会社でもマンションの工事が複数重なれば施工が行えなくなるので、協力会社に施工業者Aのヘルメットを被ってもらい施工を行います。

工事の時期や規模によっては、施工業者Bがさらに施工業者Cに工事をお願いする事もあります。
これは同業他社に協力してもらうことや、丸投げをしBもCの監督をする事もあります。
ここまで来ると、施工の仕上がりや技術にはムラが出ます。

他にはこのようなパターンもあります。施工業者BがAと同じ働きをしてしまう事です。施工業者Bがしっかりとした資格と経験があれば、そもそも施工業者Bにお願いをしたいものです。ただ、そうではない場合は、施工技術に不安があります。

ここまで来るともう手抜き工事万歳になります。地方のマンションや公共事業に多い形です。

管理会社が入る場合は、この施工業者Aの上につきます。
それにより費用面が増えてしまいます。

例えば、工事を1,000万円で管理会社にお願いした場合のお金の動きです。
このように、金額だけ頂いて、次のよう業者、次の業者って形で工事をお願いするので、最終的には高校生のような髪の毛の色がついた若者や外人が施工を行います。
こちらの図は記憶のある方もいるかもしれないですが、横浜で三井不動産のマンションの杭が地盤に届いておらず傾いたマンションの時の施工体制です。
こちらは現在も裁判中で今後どうなるかはわからないですが、場合によってはここに係る業者での倒産はどんどん出てくる可能性があります。旭化成建材では施工は行えないので、ここから施工業者B→C→Dとどこまで出てくるのか下がいると思われます。
ニュース記事:https://biz-journal.jp/2018/01/post_22125.html

これが工事の実態です。

話はそれましたが、頼むべきポジションに頼まないと、無駄な費用が発生してしまいます。安いからダメ・高いから安心の見極めは見積書だけでは難しく、どんな材料でどんな施工を行い、誰が何の保証をし管理をするのか?という所まで確認する必要があります。

管理組合で施工業者を決めてお願いする場合には、2つの方法があります。

①修繕委員会の立ち上げ
大規模修繕工事を決めるにはすごく労力が必要のため、管理組合のメンバーだけでは対応をしきれない事があります。この事から、修繕委員会という組織を管理組合の下の組織で作り、修繕に関する決め事はここで決めて管理組合が承認するという形を作ります。修繕委員会では、年俸や月額で数千~数万程度を給料として出すマンションも多く、組織を作ったら規約を作成し、管理規約にも明記します。

②管理組合で対応をする
管理組合は一般的に1~2年周期で交代で輪番制が多いです。そうなると、大規模修繕工事の時の担当になる事を嫌がる理事も出てきます。この方法では大規模修繕工事の話がスタートしてか実施までに、メンバーが変わるマンションでは、しっかりとした決め事をせずに、次の理事・次の理事とやってしまうので、適当になる事が多いです。この方法の場合には、大規模修繕工事の決め事から完了までの1~3年間は同じ理事で組織を回す事をオススメします。


業者選定を行うメンバーが決まりましたら以下の方法があります。
ここからの流れもいくつかの方法があります。

①施工箇所を決める
どこの工事を行うのかを決めます。屋上防水、階段、壁、外壁、鉄部、バルコニーなど上げていったらきりがないです。このどこの工事を行うかの施工箇所は以下の方法で決めます。

  • 調査会社に入ってもらい劣化の調査をする【費用:無料~数百万円】
  • 管理会社に対応してもらう【費用:無料~数百万円】
  • 一級建築事務所などコンサルを入れる【費用:数百万円~】
  • 相見積もりを行う予定の各社に依頼する【費用:無料~数十万円】

どれが正解かはありません。一般的には、管理会社や相見積もりを行う予定の会社になります。調査会社や建築事務所では当たり外れが多いのと、比べる事ができないのでどこに依頼するかは賭けになります。実績十分な有名な会社や責任がとれる知り合いの会社などいれば別ですが。

期間:1~3ヵ月くらいかかります。

②相見積もりを行う

①で出た施工の資料を元に、業者選定を行います。地域の会社、実績のある会社、大手、中小、インターネット検索など様々な方法で業者を選び、3~10社程度に見積を依頼します。金額はピンキリですし、対応もピンキリです。そのため、頼むのは多めに依頼し、書類選考や対応方法で業者を2~5社に絞ります。

期間:1~2ヵ月くらいかかります。

③説明会を開催

上記で残った2~5社にプレゼンをしてもらいます。この時は、管理組合や修繕委員会だけで聞くときもあれば、総会(臨時)に参加してもらうこともあります。説明時間は各社30~60分ほどとなりますので、総会ですと4~5時間と一日仕事になってしまうので、複数回に分けるなど対策は必要です。

④工事業者を決める

理事会で決めた場合でも最終的には総会で議案書に上げ決議が必要です。総会で決めた場合であればそのまま確定となります。その後は工事時期や、具体的な話を決めていきます。

これは様々な部分で違いはありますが、最も変わる部分は以下の通りです。

  • 材料費
  • 施工方法

材料とは、壁や屋上に塗る塗料や、窓やドアなど隙間にあるコーキング材などです。この材料の価格の幅は8倍程度変わるので、材料の違いだけで8倍も変わります。この金額の違いは以下の内容があります。

  • 耐久年数が長い
  • 劣化しにくい
  • 色褪せしにくい
  • コケや藻が生えにくい
  • 次の施工が安くなる

このように様々なメリットがあります。耐久年数の長さとここでいう劣化は異なります。例えば、鉄部塗装ですと鉄は錆びるのでどんなに耐久年数の長い塗料を塗っても塗料の耐久年数は錆には勝てません。この場合は強い錆止めが必要となります。ここでいう強いとは、錆の発生させる試験でより試験に耐えた耐久のものを言います。材料の試験データや実績などでも価格は変わるので安いからお得というわけではございません。

施工方法の点ですと、足場一つでも費用が異なります。例えば、足場から足場に登る部分を階段にするのか?ハシゴにするのか?いくつ設置すかでも何十万も異なってきます。現場にトイレを設置するのか?休憩所を作るのか?既存の場所を壊してからやり直すのか上から塗るのかなど様々な部分で費用は異なります。

他には、工事業者で必要としている儲け金額もあります。所有している資材で工事をするのかレンタルやリースで対応するのか?って事も関わります。
作業員の給料、広告費など・・・

この事から、最初に各社に同じ条件で見積を出してもらい業者を選定してから、オリジナル案を出してもらうという事もありますのでご参考にしてください。

 

髙橋工業の工事の特徴

専用ページの開設
当社の一番の強みは自社でHPの運営を行っているので、ページを作る事も簡単にできます。この方法を使い、その建物専用のページを作ります。ページにはパスワードをつけるので、誰でも見れるわけではございません。このページを使い洗濯物情報・工事情報・最新ニュースなどの情報を更新していき、掲示物や資料の投函だけではなく、外出先からでも確認できるようにしました。

  • ページイメージ
  • 参考ページ
  • ポイント

テストページ:https://www.takahashi-bousui.com/test/
PASS:1234 (半角数字)

このページを作成する事で、今まで工事には関与しなかった人が修繕に興味をもつという話も聞きました。また、賃貸部分がある場合だと所有者と異なり、音や臭いのクレームが多かったのですが、その対応もスムーズになり問題が減りました。このページでは、専用の問い合わせフォームを作成することで部屋番号と名前さえ入れれば問い合わせができるようにしました。この事で、今まで疑問があっても工事中に確認する余裕がなかった方も問い合わせができるようになりました。

カラーシミュレーション
マンションによっては塗装面がある建物があります。その際、どんな仕上がりになるかをカラーシミュレーションし理事会や居住者に選んで頂きます。通常、既存と同じでと言うマンションも、カラーシミュレーションを行う事でイメージが変わり既存とは異なる色にする事があります。

この作成に費用は頂いておりません。作成パターンも希望に合わせて作ります。

  • 外壁
  • 廊下
  • コンクリート
  • アパート

作業の見える化
大規模修繕工事業者は、手抜きのできる部分や、塗る回数の誤魔化せる塗装部分、数を誤魔化せるタイル工事で費用を浮かせ儲けを出します。これは中小ではなく有名企業から公共工事など様々な場所がこの方法で施工を行われております。実際に不正を調べたらほぼ全ての建物で不正が発見できる思います。弊社では、この不正を行わず正しい工事を行っている証明として見える化を徹底しております。抜き打ちの検査や写真撮影など他社にはできないサービスです。

  • 工事写真
  • 提出資料

工事写真は書面ではなく、DVDに入れてお渡しします。先日、分譲マンションの防水工事を行った現場の写真は1,200枚でした。
この写真量と細かさは他社には真似ができないと思います。全ての工程を写真に複数枚押さえて、ごまかしができないようにします。塗装の塗る回数は写真を撮っても誤魔化せます。ただ、日を変えたり、色を変えたり場所を変えたりすることも重要ですが、たくさんの写真を撮り記録として残します。写真データが書面ではない分、理事が変わってもDVDをパソコンに居れれば、写真データ以外に当時の契約内容や提案資料など様々な情報を入れておくので、引継ぎも行いやすいです。

記録がしっかり残せるように写真のような資料を提出します。保証書や工事金額や写真データなどをまとめて保管できるので、組合員に変動のあるマンションでは管理がしやすくなります。

セキュリティ対策
大規模修繕工事で足場を作る事でその足場を登ってしまう住居侵入や盗難事件が多いって知ってますか?これはALSOKやSECOMから聞いた情報ですが、正面など大通り沿いからはないのですが、マンションに死角があるような建物では、そのような事件があります。弊社では、希望に応じてALSOKのセキュリティシステムを導入しております。足場に赤外線システムを入れることで、猫が足場を通過しただけでもALSOKが駆けつけてくれるサービスです。

髙橋工業の大規模修繕写真