外壁塗装の膜厚はどのように決まる?塗布量と膜厚の関係性について
■外壁塗装の膜厚とは?
外壁塗装に使用する塗料には、適量が存在しています。
塗られる塗料が少なすぎても多すぎても、外壁塗装に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
今回は、外壁塗装の膜厚と塗布量の関係性について紹介していきます。
■外壁塗装の膜厚と塗布量について
外壁塗装には、塗料を使用する塗布量というものが存在しています。
塗料本来の性能を発揮させるために、必要な標準使用量のことを塗布量といい、適切な塗布量で塗装することで、外壁に適した厚さの塗膜を形成することが可能です。
塗布量に合わせて外壁に発生する塗膜の厚さのことを膜厚といいます。
外壁塗装において、適切な塗布量を維持することは大切です。
塗料は適正な塗布量を使用することで、塗膜の厚さを維持し、メーカーが提示する耐久性を発揮することができます。
塗料の品質がよくても、適切な塗布量を守らないと、適正な膜厚を確保することができなくなるので、塗料本来の性能を発揮することができなくなるのです。
■塗料ごとに塗布量は定められている
塗料にはいくつか種類があります。全ての塗料には、基本塗布量が存在しており、外壁1平方メートルあたりの使用量が定められているのです。
塗布量については、塗料やカタログなどに記載されており、外壁塗装工事では基本塗布量をもとに、必要なる塗布缶の数を算出して使用します。
外壁塗装を施工するのは機械ではなく、手作業であるため、正しく塗布量を把握し、適切な膜厚を確保することが重要です。
■外壁塗装において塗布量を守らないと膜厚はどうなるのか?
塗布缶などで定められている塗布量よりも、少ない量で外壁塗装を実施すると、膜厚が薄くなってしまい、外壁の耐久性を確保することが難しくなってしまいます。
本来であれば、耐用年数は10年ほどは持つと言われていますが、正しい塗布量で施工しないと、外壁塗装が2年~3年ほどで剥がれてくるなどのトラブルに発展する可能性があるでしょう。
必要な塗布量を使用しないと、塗料の性能が十分に発揮されないので、外壁塗装を施工する上では塗布量を遵守することは重要です。
また塗料には定められている希釈率があります。外壁塗装でいう希釈は、塗料に水やシンナーを混ぜることです。
混ぜる物質のことを希釈材といい、水性塗料では水を希釈材とし、油性塗料ではシンナーのことを希釈材といいます。
希釈率についても、メーカーが塗料ごとに決めているため、規定を守ることで、正しい希釈率で塗料を利用することが可能です。
希釈率を遵守せずに、勝手に薄めた物を塗装してしまうと、膜厚が出来ずに剥がれやすくなってしまうことがあるので注意が必要になります。
■外壁塗装の塗布量を考慮する基準
外壁塗装の基本塗布量は、あくまでも参考とする基準になります。外壁によっては、凸凹や劣化による吸い込みが関係して、塗布量の使用量が異なることがあります。
紫外線や雨風の影響が強い環境では、下地の吸い込みが多くなり、下地調整に多くの塗料が必要となることが多いでしょう。
そのため、外壁塗装において適切な塗布量を確保するためには、下地の凸凹や劣化の状態など、外壁の状況からも考慮する必要があります。
■外壁塗装の膜厚は塗布量を守ることで適切になる
外壁塗装の膜厚は、塗布量の基準値を正しく守ることで、適切に施工が行われることになります。
塗布量は外壁の状況や塗料の種類によって異なるので、基準を参考に適切な膜厚で外壁に耐久性や機能性を持たせることが重要です。
塗料には決まった希釈率などもあることから、塗料ごとに適切な使い方を把握する必要があります。
外壁塗装の塗布量を把握すれば、適切な膜厚で外壁を守ることが可能になるので、まずは塗布量を把握することから始めましょう。